近年、子どもに負担をかけたくない、承継者がいないなどの理由で永代供養を選ぶ方が増えています。永代供養ではお墓の管理は寺院や霊園が行うため、定期的なお墓参りが必須ではありませんが、希望に応じてお盆やお彼岸などに訪れることも可能です。お墓参りの方法や時期、注意点は事前に確認しておくと安心です。
永代供養ではお墓参りは必要ない?
永代供養とは、遺族に代わって寺院や霊園が故人のお墓の管理や供養を行う仕組みで、永代供養を約束されたお墓は「永代供養墓」と呼ばれます。一般的なお墓参りでは、お花やお水をお供えし、お線香をたいて故人の冥福を祈りますが、永代供養墓ではこれらの供養がすべて寺院や霊園によって行われるため、厳密にはお墓参りは必須ではありません。
お墓参りに行けなくてもお墓が荒れる心配はなく、常にお花やお水が供えられているので安心です。
永代供養を選んでもお墓参りに行くことはできる
ただし、お墓参りの本来の目的はお墓の管理だけではありません。故人を思い出し、近況を報告したり感謝の気持ちを伝えたりすることで、参拝する人の心が落ち着き、前向きな気持ちになれるという意味があります。そのため、永代供養を選んだからといってお墓参りを遠慮する必要はなく、行くか行かないかは個人の自由です。お墓参りをすることで心が安らぐなら積極的に訪れ、逆に行けない場合でも気に病む必要はありません。
永代供養墓では、訪れるタイミングや頻度も自由に選べます。
お盆やお彼岸のお墓参りも自由
お盆やお彼岸にお墓参りをするかどうかも同じです。お盆は8月13日~16日頃で、地域によっては旧暦を採用して異なる場合もあります。お盆にお墓参りをする理由として「ご先祖様の霊はお盆の時期に戻ってくる」とされる伝統的な信仰があります。家族がそろって墓地に足を運び、手を合わせることが習慣となっています。
お彼岸は春分の日・秋分の日の前後3日間を含む7日間です。春分・秋分は太陽が真東から昇り真西に沈む日で、この日に極楽浄土に向かって拝むと功徳があると信じられています。
「旅立つ人があの世で成仏しますように」との思いから、お彼岸もお墓参りの時期として定着しました。
永代供養のお墓参りの方法とは
永代供養のお墓参りは、お墓の種類によって方法が異なります。個別式の永代供養墓の場合
まず、個別式の永代供養墓では、故人の名前が刻まれたプレートや墓石が設置され、どこに納骨されているかがわかることが特徴です。この場合は、一般墓と同じように墓石やプレートに向かって線香をたき、手を合わせてお参りできます。お供え物が可能かどうかは、事前に寺院や霊園に確認しておくと安心です。
集合式の永代供養墓の場合
次に、集合式の永代供養墓は、複数の骨を一か所にまとめて納骨する方法で、骨壺に入れて納骨するため後日取り出すことも可能です。お参りする場所には供花台や大きな香炉が設置されていることが多く、そこにお花を供えたり線香をあげたりしてお参りします。納骨堂の場合
納骨堂の場合は、屋内の納骨スペースにお骨を安置する形式で、ロッカー式や仏壇式、位牌式などさまざまなタイプがあります。お参りは共用スペースで線香やお花を供えることが一般的ですが、屋内のため火気が禁止されている場合や、安置場所まで入れない場合もあります。開館時間が決まっている施設もあるため、訪れる前に確認することが大切です。
樹木葬の場合
樹木葬は、墓石の代わりに樹木や草花を墓標とする方法で、都市型と里山型があります。都市型では個別または共通スペースにお花を供え線香をたくことでお参りできます。一方、里山型は自然の中に埋葬されることが多く、火気の使用や花瓶が禁止されていることもあるため、お花は地面に直接置く形で供えましょう。
永代供養のお墓参りの際に注意するポイント
最後に、永代供養墓にお参りする際の注意点について解説します。服装について
まず服装についてですが、基本的にお墓参りに決まった服装はなく、普段着でも問題ありません。自分の好きなタイミングで訪れることができるため、服装を気にしすぎる必要はありません。ただし、里山型の樹木葬のようにお墓が郊外や山間部にある場合は、山道を歩くことや足元が悪い場合もあるため、歩きやすい服装や靴を選ぶことが望ましいです。季節によっては虫よけスプレーを持参すると安心です。
お供え物について
次にお供え物についてですが、永代供養墓では手ぶらでお参りしても問題はありません。お花をお供えしたい場合は、お花を選ぶのが一般的で、食べ物や飲み物などは他の参拝者の迷惑になる可能性があるため避けるようにしましょう。個別式や集合式の永代供養墓ではお線香をあげることもできますが、里山型の樹木葬や屋内の納骨堂では火気の使用が禁止されていることがあります。そのため、訪れる前に寺院や霊園に火気の可否を確認しておくことが大切です。